USニュージャージーのセミレジェンドポップパンクバンド、結成は1987年とかなりの古株。
バンド名(Fiend Clubで検索してみよう!)もさることながら、ガイコツTシャツ着て(現在も)前髪垂らしたフロントマンJerryの格好から
分かる通りバリバリ同郷の先人Misfitsをリスペクトしたバンドである。しかしその姿格好の割、音の方はポップかつメロディアスで、
ちょっとだけDescendents周辺を思わせるような軽快なリズム刻む楽曲に乗せて歌い上げる頼りなさげなJerryのリードボーカル、
ついでにハーモニーのあるコーラスが気持ちのいいハイレベルなパワーポップパンクサウンドを聴かせてくれる。
20年を越えるキャリアで、現在もNew Jerseyポップパンクのローカルシーンにて絶大な影響を誇る。
メンバーは既にフロントマンJerryを除いて全員入れ替わっており、現在はNJの熱い男泣きポップパンクバンドFlatusの
ボーカリスト/ベーシストTed Shikoなどが参加しているようですね、2009年久しぶりの新作をリリース予定。
Parasitesの初期リリースでもお馴染みForefront Recordsから91年リリースの2nd
メロディアスな歌心あふれる楽曲を丁寧に情けない声で歌い上げ、ついでにパンク的な疾走感まで加味、
これでダメなワケがないじゃないかというわけで、Fiendz最高傑作の呼び声高いのが本作Wactです。
清涼感のある美しいメロディに乗せて高らかに歌い上げる名曲See Ya Next Tour、表題曲Wact、
Hard-onsのDon't Wanna See You Cryにある部分が似てると極一部で囁かれるScumbumなど名曲多し。
隠しトラックに名曲Liquor Store、アカペラバージョンSee Ya Next Tourを含む全16曲、
初期のモロMisfitsの影響下にある曲は完全になくなり、メロディの素晴らしさが際立つ傑作。
ジャケを可愛い男の子のイラストに変更して自身のレーベルBlack Pumpkinより96年からリイシューされている。
自身のレーベルBlack Pumpkinから94年リリースの7Inch
A面がLeaves、アルバムとは微妙にバージョン違いの名曲So Like ClownでB面はI Don't Love You、
See Ya Next Tourのひょうきんな別バージョン、Next Tour No.2の4曲を収録、A面のLeavesはメロウな落ち着いた曲。
94年のB.Pumpkinのカタログを見ると、初回が限定のBurgandy Vinylと書いてあるのだが、
2009年現在もFiendz公式メールオーダーで限定盤は手に入る模様、全く捌ききれなかったのか、
限定と謳いつつ普通にずっとプレスしてたのか謎だ、後の編集盤に唯一収録されなかった7Inchだったりもする。
自身のレーベルBlack Pumpkinから95年リリースの3rd
前作の延長線上に綺麗なメロディがまたステキな作品なのだが、ちょっとそこら辺のロック/パワーポップバンドが
鳴らしてるような平凡な曲もちょこちょこあったりして玉石混合と言った所かな、少し残念であります。
Wactの完全延長線上にあるBring It All Back、Everybody's Favoriteにも収録された途中のギターソロが特徴的な、
グレートポップパンクソングSo Like A Clownなど良い曲も少なくないんだけど、ちょっと個人的にはイマイチなアルバム。
自身のレーベルBlack Pumpkinから98年リリースの4th
ハズレ!前作の駄曲がそのまま割合増えちゃって、これはちょっと擁護できないです。
Hornの音色にFiendz伝家の宝刀情けな恋愛ソングを乗せるOne I Dream Aboutなんかは、
凝ってて面白いし一聴の価値ありなんですが他の曲がイマイチすぎる、残念な1枚。
あまりにも本作の評価が悪かったせいか、次のアルバムではJerry本人が「今回は原点回帰したので安心してくれ!」
と「4thとは違う」「4thのようにはなっていない」という事を必死に各所でアピールする事になるのだった。