Shot Baker

シカゴの4人組アグレッシヴ/ラジカルメロディックパンクバンド、結成は2003年。
Naked Raygun辺りから脈々と続くシカゴ独特のくすみがかった哀愁メロディや、
No Empathy、OblivionらのLate80s〜90sシカゴパンクが得意としたダサさギリギリ寸前の男らしい熱いボーカル!
一体感溢れるメンバーそれぞれが入り混じってのコーラスなど、コテコテのサウンドが実にカッコイイ。

地元の先人達(特にPegBoy、Oblivion、Jeff Pezzati辺り)の影響を色濃く受けた、
キャッチーなメロディックパンクは現行の数多く存在する周辺バンドの中でも頭一つ抜けた存在。

Time To Panic

Time To Panic

Underground Communque Recordsから2003年リリースのデビュー作CD EP
シッタカ、シッタカ叩かれるスコスコしたドラム、張りのある声で熱く歌い上げる歌唱法など、
Late80s以降の王道シカゴパンクの遺伝子を受け継いだサウンドはまだまだ荒く、発展途上ではあるが、
やはりこの時点で注目に値するのは確かである、キャッチー&シンガロングな名曲Sorry Illinois収録。

後に1stに収録曲全てが入れられた、2007年に青ジャケがリイシュー、全5曲。

Awake(Ver.1)

Awake

Underground Communque Recordsから2004年リリースの1st
更にメロディに磨きをかけて作られたアルバム、この手のバンドにありがちな一辺倒なテンポに終始せず、
それぞれ1曲ごとにしっかりと起伏をつけた構成となっていて通して聴きやすいのは非常にGood。
パワフルなパンクロックでありながらも、すんなり聴けるメロディのキャッチーさはやはりこのバンドの魅力だと思う。
ただ、軽くエコーがかったような変な録音なのが玉に瑕かな、風呂場で歌ってるような変な感じなのです。

Pegboyなどを思わせるシカゴ節全開のThe World She Hides、打って変わってポップなFriendshipなど、
なかなか器用に色んな曲を書いているのが特徴。全15曲の内、後ろの5曲がTime To Panicをそのまま収録している。

The World I Know [V.A]

The World I Know

Underground Communque Recordsから2006年リリースのCD
ジャケから分かるように本作は同郷シカゴのレジェンダリーメロディックパンクバンドPegboyトリビュートである。
まさに彼らにぴったりの企画でしょう、Shot Bakerは名盤Earwigより"Spaghetti Western"のカバーを提供している。

収録バンドは殆どがイリノイ〜シカゴ周辺の人達なので、シカゴアングラパンクに興味があれば、
手にとってみるのもまぁアリかもしれない、カバーの出来は大抵が本家に遠く及ばずの酷いモンだけどね…

I Killed Punk Rock [V.A]

I Killed Punk Rock

Underground Communque Recordsから2006年リリースのCD
一応シカゴ中心らしいが、それ以外の地域のバンドも結構多いよくわからんV.A
Shot Bakerは名曲Sorry Illinoisのライブ音源を提供、3割増くらいで速くなっていてなかなかカッコいいです。
ただこのCDの全曲に言える事なんですが、マスター音量がやたら小さくて聴く時なにかと面倒なんですよ。

A Tribute To The Vindictives [Split]

A Tribute To The Vindictives

Underground Communque Recordsから2007年リリースのSplit 7Inch
お相手はCassette DeckからのリリースがあるイリノイのポップパンクバンドVacation Bible School
ってなんじゃこのネタ企画はと言う感じだが、これが想像以上に2バンド共にハマっていて驚きだ。
Shot BakerなんてPegboyの時よりよっぽど良い感じだ、録音もこれまでより格段に良くなっていてクリアだし、
なにより曲のセレクトが絶妙、S.BakerはFuture Homemakers Of AmericaとGlad To Beを収録してまして、
これ初期のパンクっぽい冗談抜きにカッコよかった頃のVindictivesの曲なんですね、メチャクチャ渋いぜ!
初期Vindictivesが好きでShot Bakerも好きだって言うモノズキな方は迷わずどうぞ。

Awake(Ver.2)

Awake

Underground Communque Recordsから2007年リリースの1st
2004年リリースのAwakeのリイシューかと思いきや、完全録り直しでリリースされたのが本作。
前作の風呂場で録音したような音がメンバーもやっぱり気に入ってなかったのか、2ndリリースを伸ばしてまで出した力作。
2004年の通称Ver.1と比較して格段に音が分厚くなっており、元々熱く歌い上げるボーカルが彼らの魅力だったが、
より"歌"としての良さがここへ来てレベルアップし、より深みを増したように思う、本当に凄い成長ぶりだ。

新曲Echoes Of The Deadを含む全11曲、Ver.1に収録されていたTime To Panicは丸々カットされている。

Take Control

Take Control

Riot Fest Recordsから2008年リリースの2nd
どこか憂いを含んだ哀愁メロディというか、中期Down By Law(Sam Williams)を思わせるようなメロディが、
賛否分かれそうな気がするのですが、今作もコーラスを多用したシンガロングな展開が気持ち良いです。
超強引なスキャット(たららったー)が一周して清清しいEgoやダイナミックな展開でひきつけるLittlebird、
前作の延長線上になる歌モノの曲もある事にはあるのですが、アルバムのバランスとして少なくなってしまったのが、
個人的に残念です、一応佳作ってとこですかな、僕はシカゴパンクDNAが迸るAwakeの方がやっぱり好きですね。

Notes:

Sound of the Day