The Vindictives

Joey Vindictive率いるシカゴのラモーンズフォロワーポップパンクバンド、結成は1990年。
彼らは同郷のScreeching Weasel等と共に、90年代の初期ラモーンズフォロワーとして有名ですが、
自身のレーベルVMLが脱税でお取り潰しになったり、踏んだり蹴ったりの挙句2000年頃にはシーンから、
急速にフェードアウト。その後2003年頃にJoeyがマスターを取り戻し活動再開したようです。
2008年現在、ディスコグラフィー盤のリリースと新作の製作を予定しているそうな(ポシャった?)

Screeching Weaselを上回るチープな単音ソロ、Screeching Weaselを上回るユニークなボーカル、
そのクセの強さから、あまり一般ウケがよろしくないのですが、ポップでメロディアスな楽曲、
メンバー全員によるシンガロングな合唱スタイルのボーカルなどオリジナリティ、クオリティは実に高い。

The Invisible Man

The Invisible Man

VML Recordsから91年リリースの2nd7Inchシングル
シングル乱発時代の1枚、この頃のJoeyは変声期前なのか(!)ボーカルに癖がなくて聴きやすいかも。
メロディアスでポップなんだけど、性急なパンクらしい捲くし立てるボーカルがカッコいい!
そしてVindictivesといえば、そう!一体感のある合唱風なコーラスでしょう、もちろん本作も例外なく
メンバー皆で叫んでる様が目に浮かぶような、実に楽しい酔っ払いカエルハーモニーに思わずニンマリ。
というわけで、Vindictivesスタイルは既にこの頃には完成しています、名盤ですな。

名曲The Invisible Man、Control Meを含む全4曲、後のシングル集にも全曲収録されています。

Partytime For Assholes

Partytime For Assholes

94年Selfless Recordsからリリースの全曲カバーアルバム、オリジナルはCDとDouble 10Inch
飛び切りメロディアスでハーモニーのあるコーラスは相変わらずのVindictives節って感じですが、
全曲が自分達のクセで濃い味付けをしたポップミュージックカバーってのもまた極端すぎるだろって話ですね。
バカバカしさもここまで来ると痛快であります(Turning Japanese、If You Knew What She Wantsとかヒドイよ(褒め言葉))
また、1999年にLiberation Recordsよりジャケを変えてDouble 12InchとCDが再発がされている。

自分はこれ、ずっとオリジナルアルバムだと思ってました、恥ずらかしい!

Leave Home

Leave Home

Selfless Recordsからのお馴染みまるまるラモーンズカバー企画盤、オリジナルリリースは1994年。
いきなり映画Freaksの有名シーンのサンプリングから始まる(Pinhead)のが彼ららしいというか、悪趣味というか。

内容は曲順こそ違えど、ホントそのままRamonesの2ndなんですが、正直イマイチ。
Vindictivesのウリの大合唱コーラスもとことん控えめだし、そもそも作りが甘い。
上のカバーアルバムと同じ年のリリースだし、他のラモーンズカバーアルバム同様突貫で作った感あり。
オリジナルは12InchLP、Liberation Recordsからの一連の再発で現在はCDも出回っているらしい(未確認)

Teenage Kicks [V.A]

Teenage Kicks(V.A)

Custodial Recordsより95年リリースの10InchV.A
VindictivesはYou Know Who You Areを提供、ザックリとしたギターが特徴的なミドルテンポナンバーで、
途中挿入される相変わらずのキャッチー&チープなテレテレ単音ソロも堪らない佳曲となっています。

You Know Who You Areは編集盤The Many Moods Of The Vindictivesにも収録され、
このV.A自体もLiberation Recordsから12Inch、CDで後に再発されており、2008年8月現在も容易に入手可能。

Johnny Where Are You?/Eating Me Alive

Johnny Where Are You?/Eating Me Alive

95年Lookoutからリリースの単独7Inchシングル
Vindictivesにしては珍しいピクチャーレーベル、しかしB面のアートワークは酷すぎですな。
音が分厚くってカッコいいんだけど、収録されてる2曲が元々は1曲なのを焼きまわしたみたいな感じで、
手抜きっぽいし、これまでの職人技的メロディ/コーラスの上手さはどこえやらといった感じで個人的にはハズレ。

また、2003年リリースのシングル集に2曲とも収録されている。

The Many Moods Of The Vindictives [Compilation]

The Many Moods Of The Vindictives

95年Lookoutからリリースされたコンピレーションアルバム。
93年くらいまでのシングルをまとめた物で、全28曲豪華ダブル12InchLP(orCD)で収録です。
スピーディなラモーンポップパンク、チープすぎる単音ソロ、カエル声、皆で楽しく大合唱!
初期Vindictivesの世界をこれでもかと詰め込んだ大名盤、ディスコグラフィー等を記載したブックレット付。

オリジナリティに富んだ楽曲群は、91〜93年位までの彼らが如何に凄かったかがきっと分かる筈、
本作はWeaselのKill the Musiciansなんかとも十分タメをはれる物だと僕は思うんですがどうでしょう。
また、これもLiberation Recordsからの一連の再発でCDが再発されてるみたいですね。

Curious Oddities And The Bare Essentials [Compilation]

Curious Oddities And The Bare Essentials

TEAT Productionsから2003年リリースのシングルコンピレーションアルバム、CDオンリー
ゾンビのように蘇ったVindictivesのTeat復活シリーズ、実質のMany Moods Of The Vindictives第二弾。
肝心の内容はLookoutからリリースされた3枚の単独7Inch EPから(オリジナル)8曲と、Skullduggery Recordsからの、
Sex PistolsカバーEPとBanana Pad Riotという7Inch V.Aから計3曲、ついでにStardumbからのクリスマスEPから2曲の、
あわせて13曲で、正直、質と量どちらもMany Moods〜に敵わないのですが、Lookoutからの3枚のEP(オリジナル)は、
Joeyの相変わらずのユニークすぎる声ともっさい合唱、ついでに弩チープな単音ソロが存分に楽しめるかと思います。

USポップパンク史上最もチープな単音ソロとして半ば伝説化している名曲(迷曲)Alarm Clocks収録。

Notes:

Sound of the Day